自然に近い環境で育てたくて
窓のある鶏舎をつくりました。
私たちの会社では、鶏の飼育から肉の処理、そして販売までを一貫して手掛けています。一社で全業務を行うのは珍しく、福島県ではここだけです。すべてに責任をもつからこそ、肉の特徴やおいしい食べ方まで把握できるんです。
うちの鶏舎には窓があるので、夜明けとともに日の光が入り、鶏たちも早朝から活動を開始します。よく動くから、肉が締まって弾力のある歯ごたえになり、うま味も増すんです。鶏は暑さに弱く、夏場は食欲がなくなるのであまり育ちません。人も暑いと食欲が落ちますよね。でも、ここ三島町は夏でも朝晩涼しいので、鶏を育てるのに良い環境だと思います。
突然の大抜擢で地鶏の世界へ。
あっという間に16年が過ぎました。
私は三島町に生まれ、大学で畜産を学んだのですが、まったく別の造園業に。三島町で地鶏を育てるプロジェクトが始まることになり、畜産の知識がある私に声がかかりました。実は元々鶏に興味があったわけではなく、焼き鳥もあんまり食べないくらいで…造園業の片手間にやろうと思っていたのですが、いざ始めてみると大変で! 一番手間がかかったのは販売すること。16年前は地鶏自体の認知度が全然なくて、「こんな高い鶏肉、誰が買うの?」という感じで。でも徐々に「味がおいしい」という評価をいただくようになり、いろいろなお店で使ってもらえるようになりました。
モモ・ムネ・骨付き…
会津地鶏のおいしい食べ方教えます。
モモ肉は歯ごたえがあって脂も乗っているので、焼いて食べるのが一番! 皮目から焼いてステーキにしたら、その鶏油は残しておいてください。会津地鶏の脂は臭みがないので、野菜炒めに使うとおいしいですし、市販のインスタントラーメンにちょっと入れてあげればうま味がアップします。お鍋には骨付き肉がおすすめです。骨から良い出汁が出ます。また、会津地鶏はムネ肉もうま味が強い! モモ肉よりさっぱりしているので、揚げ物に向いていますよ。
会津地鶏のおいしさとプリプリした食感を、ぜひみなさんに味わっていただきたいです。